塩分一日7.5gって難しい…|ナトリウムを体内から排出できることも知って血圧上昇を抑えよう

塩分一日7.5gって難しい…|ナトリウムを体内から排出できることも知って血圧上昇を抑えよう

皆さまこんにちは。高血圧予防のためには減塩ということが世の中の常識として認識されつつあります。”日本人の食事摂取基準2020”では一日の塩分摂取目標値が男性7.5g、女性6.5g未満となりましたが皆さんはどのように心がけていますでしょうか。令和元年度国民健康・栄養調査では10g前後の摂取という実態が分かりました。戦後直後は18gとも15g摂取とも言われていたため、減塩に対する意識の傾向が強くなり実践も出来ているのではと数字を見て感じられます。そして実際に高血圧の方も減ってきているとの統計が出ていまして、日本での有病率は過去30年の間に【男性:44%から40%と減少】【女性:36%から22%へと減少】との数字が発表されています。

日本人の食事摂取基準2020【主な改定のポイント】抜粋

 - ナトリウム(食塩相当量)について、成人の目標量を0.5 g/日引き下げるとともに、高血圧及び慢性腎臓病(CKD)の重症化予防を目的とした量として、新たに6g/日未満と設定。

厚生労働省 「「日本人の食事摂取基準」策定検討会」の報告書を取りまとめました (mhlw.go.jp)
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目次

高血圧になるとほかの病気の引き起こす

高血圧は脳血管障害や心臓病、腎臓病、動脈硬化など様々な疾病の引き金になるため予防が大切とされています。現在高血圧やこれらの疾病を抱えている方は6g未満の塩分制限が必要とされており、またWHO(世界保健機関)では5g未満と定義されています。

では食事でどのように減塩にしたら良いのでしょうか。別の記事で減塩のことについて触れました。重量に対しての塩分濃度を考えるとそれだけで6.5gになってしまうとお伝えしましたが、あくまでも単純計算でどのくらい塩分が必要かという考え方でのお話なのですが、しかしそれを考えるとこの目標値はとても難しいということが分かります。同じ内容ですがこちらにも記載いたします。

おかずの塩分量を考えてみたいと思います。様々な料理がありますのでここでは品数と一般的な塩分濃度のみで計算してみます。
朝2品:主菜・副菜
昼3品:主菜・副菜・副副菜
夕3品:主菜・副菜・副副菜

✓それぞれの塩分濃度
主菜:料理にもよりますが主菜は1.5~2%濃度と言われています。病院で作る料理は1~1.2%くらいの薄味を心がけます。
副菜:煮物や炒め物のイメージとなりますが、1%濃度またはそれ以下です
副副菜:お浸し、和え物、サラダのようなイメージです。0.5~0.6%濃度で作ります

✓それぞれの重量
主菜:100g ×1.2%濃度=1.2g ×一日3回=3.6g
副菜:80g ×1%濃度=0.8g ×一日3回=2.4g
副副菜:50g ×0.5%濃度=0.25g ×一日2回=0.5g

合計するとおかずだけで6.5gの塩分を摂取することになります。この考え方はあくまでも重量に対しての塩分濃度を計算した場合ですのですべての料理に当てはまるわけではありません。またこれだと野菜350gも達成していないことになるためこの単純計算だと突っ込みどころ満載の概念になってしまいます。あくまでも考え方の一つとして参考程度に、最低でもこのくらいの塩分がおかずに対して使われるという目安でイメージして頂けると嬉しいです。
さらに食材そのものに”ナトリウム”という栄養成分が含まれていますので調味料を使用する前からすでに食塩相当量として塩分換算されます。

【食塩相当量=ナトリウム量(mg)×2.54/1,000】 で算出しますので、たとえば「鶏もも皮なし100g」を例にしますと50mgのナトリウム量が含まれていて食塩相当量は0.1gと食品成分表に記載されています。何も味付けをしなくても0.1gすでに塩分があるということになりますので、おかずだけで6.5g以上の塩分を一日で摂取することになるのです。さらに肉加工品のベーコンやハム、ウインナー、魚加工品であるさつま揚げやちくわ、かまぼこなど、こういった加工品には塩分が含まれているため料理に取り入れるとさらに塩分は増えていきます。

病院での減塩対応|日本の食卓からもいつか味噌汁が消えてしまう? – ピューレの森 (puree-nomori.com)

これでは味噌汁をはじめ漬物や佃煮、梅干し、おせんべいなど他のものも食べられない計算となります。クリア出来そうなことを目標にすることと、物理的に考えて無理なことでも目標にして、達成できずとも近づける、いわゆる意識付けのために設定すること、どちらもゴールを目指す時の手段として有効かと思いますが、でもこれはちょっと…と諦めてしまいたくなる数字に感じてしまいます。果たして予防のために7.5g、疾病重症化予防のために6gというのは日常の食事の中で現実的なのかどうか…減塩対策と合わせて他に出来そうなことをこちらに記載していきたいと思います。

高血圧になる要因

そもそも血圧はなぜだんだん高くなってしまうのでしょうか。塩分摂取だけではない理由をこちらに記載します。
高血圧は”本態性高血圧”と”二次性高血圧”に分かれるため、ご自身がどちらが原因で高血圧になのかということを先に知る必要があります。

高血圧には本態性高血圧と二次性高血圧とがあります。二次性高血圧は、甲状腺や副腎などの病気があり、それが原因で高血圧を起こすものをいいます。睡眠時無呼吸症候群でも二次性高血圧を合併します。それに対し、日本人の大部分の高血圧は、それらの原因のない、本態性高血圧です。本態性高血圧は、食塩の過剰摂取、肥満、飲酒、運動不足、ストレスや、遺伝的体質などが組み合わさって起こると考えられています。なかでも、日本人にとって重要なのは、食塩の過剰摂取です。

厚生労働省 高血圧 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

いわゆる生活習慣の見直しが必要ということですね。これらに補足すると 「睡眠不足」「気温差(寒冷)」 といったことも要因の一つとなりますが、しかし何よりも単純に「加齢」によって血圧が上昇するということが第一にあります。
✓ノルアドレナリンというホルモンが血管を収縮させるが加齢によりこれらのホルモンや自律神経が乱れることが原因
✓加齢により血管壁は弾力性を失い硬くなる
✓悪玉コレステロールが加齢により増加。血中で増えると活性酸素により酸化し、「酸化悪玉コレステロール」となって

 血管壁内に蓄積し血管を狭くする

加齢は誰もが迎えるものです。従って休養や入浴、睡眠などによりストレスを解消させることや運動習慣や少量のアルコール摂取などで血圧上昇を遅らせることが日常生活において必要になります。特に睡眠不足は交感神経が活性化したままで夜間の血圧が低下せず、朝や昼間の高血圧のリスクが高くなると言われていますので体質や個人差がありますが私は食事の内容というよりもまずは大前提としてしっかりと休むということが人の身体にとってまず第一に心がけるべきとても大切なことと思っています。ストレスによって暴飲暴食に走ってしまったら…食事のボリューム=塩分摂取量と比例してしまうので元も子もありません。

塩分過多が高血圧になる理由と、私が食事で心がけている点

高血圧になる要因を食事以外のところの大前提(と私は思っています)からお伝えしました。その上で塩分が高血圧になる原因に拍車をかけてしまわないようにと考えるようにしています。
そもそも塩分を摂り過ぎると血圧が上がるのは、血液の塩分濃度が上がることにより細胞の中の水分を血液に移行させて上がらないように働き、血液量が増えるため血圧が上がるという仕組みになっているのです。では摂り過ぎた塩分を排出出来ればいいのではないでしょうか。塩分過多にならないような食事にしていますが、こちらでは減塩以外の、私が普段積極的な摂取を心がけているものをいくつかご紹介いたします。(減塩の工夫はこちらではあえて割愛いたします)。
✓野菜・果物(カリウム/リコピン/アントシアニン/ポリフェノール)

✓カルシウム
✓マグネシウム
✓食物繊維
✓タンパク質(なるべく魚)

✓味噌

カリウムはナトリウムを排出するということも比較的知られていることと思います。そのためだけではありませんが野菜や果物は積極的に摂取するよう心がけています。またリコピンやアントシアニン、ポリフェノールは酸化を防ぐ成分と言われていますのでカリウム目的以外にも野菜や果物は様々な意味を持って摂るようにしています。しかし私は先ほどもお伝えしたように食事と同じくらい、ストレスによる血圧上昇というのをとても気にしています。ストレスは交感神経が活性化して血管が収縮し、血圧が上昇します。そのため高血圧予防にはカルシウム摂取が欠かせないと思っています。「イライラするのはカルシウムが足りない証拠だ」などと、栄養のことは詳しくなくても聞いたことある方もいらっしゃるのではないでしょうか。実際にカルシウムは血圧を安定させると言われていますので積極的に摂る必要がありますが、日本人は外国と比べて摂取量が不足していると言われています。また摂取する時のマグネシウムとの組み合わせが大切ということはイメージが弱いように感じています。
今回は「カルシウム」「マグネシウム」「食物繊維」の3点に着目してご紹介したいと思います。

カルシウム摂取(牛乳以外で)

牛乳を真っ先にお勧めする方が多いかと思いますが私は牛乳が苦手です。かといって乳製品全般がダメということではなく、ヨーグルトなら食べられますしチーズはむしろ好きな方です。生クリームも好きです。高温殺菌処理の牛乳のにおいが子供の頃から苦手で今でもほとんど飲みません。低温殺菌の牛乳も今はスーパーでも買えるようになったのでそれであれば抵抗なく飲めるようになるかもしれませんが、今さら牛乳を飲むという習慣は私にはありません。また日本人は乳糖不耐症といって消化できる酵素を持つ人が少ないと言われています。
牛乳以外でのカルシウム摂取として魚介類や海藻、大豆製品、野菜、きのこを意識して食べています。和食が健康に良いと見直されていますが、その理由としてこれらの粗食が良いとされているからかと思います。
しかし和食は塩分が多い料理です。漬物も梅干しも佃煮も保存食として塩分が高いですし特にお節でも考えてみると、保存食のために塩分と糖分を大量に使います。また塩辛という珍味がありますが、減塩の世の中の傾向になりある製造メーカーが昔減塩タイプの塩辛を作った結果、食中毒が発生したという事例がありました。もともと保存食から発展している料理が多いため昔の摂取量が18gや15gというのは納得のいくところかと思います。

マグネシウム摂取

マグネシウムもまた不足しがちな栄養素です。マグネシウムも血圧上昇、血糖代謝低下、動脈硬化促進、脂質代謝異常、虚血性心疾患、神経疾患、精神疾患などの要因と関係しています。そしてカルシウムはマグネシウムの摂取とのバランス(2:1)も欠かせません。骨の健康維持にも大切な役割を担っていて、これらもいわしや小エビなどの魚介類や、野菜や果物に含まれています。

食物繊維摂取|海藻パワー

海藻が高血圧予防に良い理由ですが、「アルギン酸」という食物繊維はカリウムと結びついています。カリウムはナトリウムを排出することで知られるミネラルですね。胃酸で分離するのですが、その時カリウムは体内で吸収され、ナトリウムを排出します。吸収されないアルギン酸はそのまま小腸へ到達し、今度はナトリウムと結合して「アルギン酸ナトリウム」となります。食物繊維であるため消化酵素で分解はできないため、そのままナトリウムを引き連れて対外へ排出するというわけです。食物繊維は海藻だけではありませんし、また海藻はほかの栄養素もたくさん含まれています。限定的なお話ではないのですが、このように高血圧予防に一役買っているということもお伝えしたく、記載いたしました。
どの食材も食べすぎはいけませんが、注意点としてヨード制限の方は特にお気をつけ頂きたいと思います。

まとめ|塩分を排出するという着目点で普段の食事を心がけよう

今回は「カルシウム」「マグネシウム」「食物繊維」というキーワードでお話しましたがそれが全てではありません。健康と栄養の関係というのはまだ正解がない分野もとても多いのです。一つの食材がある日注目されそればかり食べる傾向にありますが、そうではなく様々な食材の組み合わせを毎日バランス良く摂取することが大切です。そのためこれを読んで例えば海藻ばかり食べるということはしてほしくなく、あくまでも一日に食べる料理の中で塩分を6gや5gに抑えるのはとても難しいことなのでナトリウムを排出するという点でのポイントをお伝えしました。
もちろん目標としてより低塩を心がけながら、それでも実際の塩分摂取量を考慮し、排出を心がける食生活が送れれば、高血圧予防に繋がるのでは思っています。

さいごにご紹介|高校生の海苔消費アイデア

先日、近所で県立高校の部活動の一環で、海苔を使ったお菓子を販売していました。ビジネス研究部で今回は海苔の消費量を増やすためにどうすれば良いかというテーマで出店されたようです。

千葉県は海苔の消費量が日本一だったのが、現在は5位まで下がったそうです。そこで首位奪還のために海苔を使った商品としてクッキーやマフィンを生徒さんたちが考え、お店とコラボして商品化にし販売を行ったという一日でした。
この日は海苔ぎょうざ、海苔アイス、海苔クッキーと海苔マフィンの4品があり、私はそのうちのクッキーとマフィンを頂いたのですがどちらも米粉で作られていて、アレルギー特定原材料を使用しない商品でした。海苔の風味がふわっと感じられ、クッキーはサクサクホロホロ、マフィンはしっとりだけど黒ゴマのプチプチ感がとてもおいしく、どちらもやさしい味わいでした。
海藻といえば海苔をはじめひじきやもずく、めかぶ、あかもく、昆布など種類がたくさんあります。毎日どれかを食べるようにしていますが海苔も食べて首位奪還に私も貢献したいと思います。