青色申告オンライン|別途郵送が必要な場合の方法

青色申告オンライン|別途郵送が必要な場合の方法

皆さまこんにちは。年に一度の確定申告ですが、今はコロナで混雑を避けることが一般的になっていても税務署に行くとそれなりに人も集まっていました。誰も話すことなく静かに整列して待っている状況でしたがそれでも何となくザワザワソワソワした空気を感じました。会社員の時は年末調整だけ提出すれば会社がやってくれるので楽でしたが、税金を納める仕組みを知っておくことは大切なことだと思っていたので良い機会となりました。定年後の年齢になってから新しいことを自分で出来るか難しいのではと思っていたので早くから機会が出来て良かったと思っています。

令和3年分の確定申告が無事に終わった(と思う)ので、その中で調べても分からなかったことを備忘兼ねて記録しておこうと思います。

目次

結局税務署に行く

マイナンバーカードを利用すれば税務署に行かなくても書類を郵送しなくてもオンラインで確定申告が完了できると知り大変便利だと感じました。あの手この手で何とか申請が完了しひとまずホッとしたところです。ただ、青色申告の方で一件だけ「郵送等」で提出する書類が発生したため具体的な提出方法を教えてもらえたらと思い繁忙期のピークを迎えているであろう税務署に結局行くことになりました。インターネットであちこち探してみても情報が得られなかったためそれで直接聞いた方が良さそうと判断し行くことにしたのです。

「減価償却費の明細」の別途郵送が必要

オンラインで申告するには「国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナー」通称「e-Tax」を利用するか、または各社経理ソフトと連携できるシステムを利用の上、e-Taxへデータを送信するかのどちらかとなります(それ以外は書類に記入し税務署へ直接提出または郵送)。
私は結論から言うと「e-Tax」を利用して申告しました。完了したと思い安心していたのですが最後に出力できる「令和3年分の申告書等送信票(兼送付書)」を確認すると「提出区分」に一件「郵送等」がありました。あれ?ちゃんと計上したのに…と思いながらもとりあえずどう郵送したら良いのかインターネットで調べ始めました。

令和3年分の申告書等送信票(兼送付書)

ところが検索しても「所得税の確定申告書B」の方の添付資料についてしか出てきません(社会保険料生命(地震)保険料、小規模企業共済等掛金、寄付金などの控除関係書類についての添付方法ばかりです)。国税局から送られてきた封書にはこれらの書類を添付して提出できるための貼り付け用台紙が同封されていましたがその他のものは特にありませんでした。

具体的な郵送方法

税務署で教えて頂いた流れを簡単に記載いたします。

①青色申告決算書(一般用)の清書と控えを両方郵送(私の場合、裏面の「原価償却費の計算」に記載しました)
②購入した物品のレシートは不要
③マイナンバーカードのコピーも不要(オンライン申告時、マイナンバーカードを利用しているため)
④先ほどの上記写真の「送信票」のコピーを同封すると受理側が分かり易い
⑤返信用封筒を同封(受理されたら受理印が押印されて手元に戻る。証拠になるため保管しておくこと)
⑥同封されていた社会保険料控除用の台紙は使わないで
(⑦私の住所地の場合、郵送先は国税局業務センター千葉西分室へ。本日訪問した千葉西税務署では受け取れない)

①カラーのこちらが清書用
①単色のこちらが控えとなり、受領印を押印して返送してくれるそうです
⑦千葉西税務署の場合

無事に郵送完了

やっぱり直接訪問して本職の方に見て頂くのが一番ですね。てっきりレシートなどを何かに貼り付けてそれを明細として最寄りの税務署に提出するものだと想像していたので全然違っていました。あんなに調べても分からなかったのに、あっさりと解決です。自宅に戻ってすぐに記入し郵便局へ行きレターパックライトで送りました。あとは不備なく無事に受理して頂けることを祈るばかりです…
こればかりは悪気なくケアレスミスだったとしても、税金に関わることなので不備があってはいけないものです。完了するまではすごく不安でしたがとりあえず一安心しました。

時系列|私の準備の場合

確定申告をオンラインで処理するための準備から完了までを時系列でまとめました。
✓確定申告に必要な数字をそろえておく
・給与(8月まで勤務していた時の会社からの源泉徴収票)
・社会保険料(退職後、自分で納めた国民年金、健康保険)
・その他(生命保険、地震保険、小規模企業共済等掛金_私の場合iDeCo)
✓弥生会計オンラインを契約(やよいの青色申告オンライン_ベーシックプラン_1年契約)
✓10月からの個人事業としての売上(報酬)と仕入や経費があれば数字をソフトに入力
・10月から業務委託として働いたところでの報酬
・経費入力(主に交通費、消耗品(参考書、名刺代、事業案内パンフレット代など)、契約関係)
※契約関係:ブログサーバーレンタル代、バーチャルオフィス代。会計ソフトは令和4年1月に契約のため次回計上
・家事按分(家賃、水光熱費、通信費)
・減価償却費(パソコン)
✓税理士による無料相談会に参加(後述しますがこれがかなり助かりました)
✓国税局e-Taxのログイン登録
✓iPhoneでマイナンバーカードを読み取るためのアプリをダウンロード(マイナポータル)
※普通はやらなくて良い作業→弥生会計で出した数字を、国税局e-Taxソフトの方へベタ打ち
✓計上がうまく出来ていなかったのか、減価償却費の明細が「郵送」と表示のため税務署へ訪問
✓必要書類と提出方法、郵送先を教えて頂き、郵送(現在受理返信待ち)

せっかく弥生会計オンラインを契約したのに

会計ソフトを選ぶ際、ギリギリまで「会計freee」とずっと迷っていました。しかし私はこの類のものが本当に疎いためサポート体制の内容を見て弥生会計を選びました。
これで確定申告が無事に出来そう…契約できただけで安心してしまいました。が、私はICカードリーダーがないとオンラインでの申告が完結しないということを知りませんでした。

ICカードリーダーの利用方法って他にないの?

契約後に知ることになりました。弥生会計ソフトを使用して確定申告をする場合、マイナンバーカード読み取りのためのICカードリーダーが別途必要だったのです。
マイナンバーカードを作成した時に頂いた資料にもよく読み返すと書いてありました。
また会計ソフトを契約する前にも、きちんと読んでいればちゃんと書いてありました。
今回から国税局のe-TAXを利用すれば、スマホアプリを使うことでマイナンバーカードを利用して申告が出来ると言うことを知ったのですが、それと混同して勘違いしてしまっていたのです。
ICカードリーダーを購入しないと弥生会計オンラインソフトでは確定申告が出来ません(会計freeeでも同じようです)。3000~4000円台が相場のようですが、これ以外に用途があれば即買いも出来ますが、このためだけのカードリーダーって…せめてリースとかレンタルできないのかなぁと考えてしまいました。個人情報を読み取るものなのできっとレンタルなんて無いのでしょうし、この程度の金額なら皆さん購入して下さいという流れなのでしょうね。でも前職で勤怠打刻読み取り用としてカードリーダーを使用していたこともあり、他の機能もあって便利に感じられるなら買うけどこれのためだけ、しかも確定申告の時だけというのも…とためらい結局買うのをやめました(物によっては交通系ICカードの記録など読み取れるようですが)。
で、結局どうしたかというと、弥生会計ソフトで項目にそれぞれ数字を入れ、それを国税局のe-Taxにベタ打ちという、なんとも無駄な作業をすることになりました。。。
それでも私には、弥生会計ソフトのお陰で知り得たことがたくさんあったためそれでも良かったと思います。家事按分は過去2年分の水光熱費から電卓で割り出していたのですが、ソフトを利用すれば一発です。また減価償却費の計算方法はソフトが無いと解らないままだったかもしれません。そして何より各種計上した数字が「所得税の確定申告書B」のどの欄に当てはまるのか、ベタ打ちすることで理解が出来ました。頭がもっと賢いなら良かったですが、私にはこのくらいのアナログなことをした方が頭に入りやすいタイプなので、結果的に良かったと思っています。

無料相談会で税理士さんに質問した内容

税理士による無料相談会に参加したとお伝えしましたが、この時の相談した私のつまづきポイントを少しご紹介します。本当にこの人何にも知らないんだなぁと笑って読んでくれると嬉しいです。質問したのは主に「所得税及び復興特別所得税の確定申告書B」の方になります。

まず住所から迷ってしまっていたのですが、私は名刺に自宅住所を載せたくなかったためバーチャルオフィスを契約して名刺にその住所を記載しました。この確定申告はどっちの住所…?何でこんなこともわからないの?というようなところから迷ってしまうような私ですが(よくこんなんで開業届を出す勇気があったと思います)、質問の一つ目がそれだったため笑いながら住所が分からなかったらおじさんどうしたらいいかわからないよと突っ込まれました。開業届の控えを見てもらったらものの一発でしたが、あくまでも私が納税者として申告するものだから、自宅住所で良いと言われました。そんなところからのつまづきだったので、確定申告できたのが奇跡のように感じます。

あとは本当に細かいことばかりですが、「所得の内訳」欄に「給与などの支払者の名称・所在地等」とあるのですが会社の住所をこんな小さな枠に書くの…?と思いました
→企業番号を書いても良いそうで、ネットで調べて番号を書くことにしました。

⑬社会保険料は私の場合7月勤務の分まで給与天引きでした。8月は勤務日数も少なかったためか社会保険は天引きされていなかったため、8月分から自分で納めました。
→この8月から12月までの5か月分を⑬の欄に記入しました。国民年金の場合は控除証明書のハガキが送られてきたのでその数字通り転記すれば問題ありませんでした。同じような考え方で健康保険(私は任意継続しました)も8月~12月分の合計を記入しました。天引きの分は源泉徴収票の通りとなるため無視して良いとのことです。

⑯地震保険料はセット特約として支払った分か、それともそのうちの地震保険のみを記入するのか分からず、また地震保険の契約証の存在自体を忘れてしまっていたため税理士さんに家にあるはずだからそれを見てねと言われました。セット特約の金額でなく、純粋に地震保険の金額だけを記入するということでした。自宅にあった証書を見たら確定申告時の金額の指示もちゃんと記載がありました。

下の欄の「住民税・事業税に関する事項」が私に該当するのか全く分かりませんでした。結論は非該当のため全て空白で良く、一か所だけ「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」の「自分で納付」に〇をつければ良いだけのことでした。

さいごに|無料相談会が人生相談に

開業届を出した時に税務署の方に「職業欄」は空白でも良いとに言われたことを伝え、確定申告での職業欄はどうしたら良いかと相談しました。住所が違うことをお伝えする際に名刺をお見せしたのですが、その時に管理栄養士で個人事業でやってるの。珍しいね。と興味を持って下さったこともあってか「ズバリ、管理栄養士でいいんだよ」と言って下さいました。会計士だって会計士、税理士、みんな業務内容はともあれ有資格で仕事しているんだから、自信持って。と人生相談を受けているような気になり、帰りには確定申告の心配ごととともに気が楽になりました。私の業務内容を説明したところ、人の役に立つ、すごく重要なことを仕事としてやろうとしているんだね、応援してるよ。と言って下さったのです。すごくうれしかったです。事業としてはこれからの段階ですが今後税理士さんに頼りたいような時は個人的にまたお願い出来たらと思います。

とにかく一点ずつ迷ったところをひとつずつ丁寧に回答してくださいました。素人にはモヤモヤしていた悩みを導いてくれて、どの分野でもそうですが専門家というのは本当に有難いなぁと、尊敬に値します。
専門家って、右も左もわからない、わからないところもわからないという人のために寄り添える人であるべきだと実感しました。

確定申告って一つのイベントだと思ったのと同時に、自分の節目にもなる大切なイベントだと気づきました。帰りのバスを待っている間、自家用車で来る方が結構いました。その度に係の人に有料の駐車場を案内されて移動していましたがこのような時期は混雑のため公共交通機関の利用を事前に案内されています。私は最寄り駅からバスで来られる距離だったため不都合なく来られましたが中にはタクシーで来られた方もいました。赤いヘルプマークを付けた方で杖をつかれていたのですが、内容の理解度だけでなく身体的にもサポートが必要な方もきっといらっしゃるはずです。毎年の大事なイベントごとですがいつか私が自分で歩けなくなった時に誰に頼ったらいいのか、今のうちから確定申告の仕組みを知っておくこと、オンラインに慣れておくこと、早めに自分でやってみて良かったと思いました。

余談にはなりますが昨年の市長選挙の時にも、要介護の知り合いの方が当日は勿論のこと期日前投票にも行けなかったためこういった時の身体的サポートって本当に必要だと思います。
これまで社会人で年末調整の提出だけで済んでいたので、定年後にもし自分が白色申告として提出が必要になった場合、パニックになって匙を投げていたか、お金があれば誰かに頼んでいるかもしれませんがこの税金を納めるという一大イベントには内容的にも身体的にもサポートして下さる方々が必要です。最近在宅でのサポートのお仕事をさせてもらっていますがつくづく一人では生きていけないこと、誰かの手が必要ということをあらゆる物事から感じています。健康でいるための栄養の知識の提供やサポートも、そういう役割として身近なものでありたいと思います。