飲みながらSDGs|規格外野菜を使用しておやさいバル_7月

飲みながらSDGs|規格外野菜を使用しておやさいバル_7月

皆さまこんにちは。引き続きとなりますが、先日行いました7月の報告となります。
今回は台湾料理ではお馴染みの豚軟骨を炊いてきてくれるということで、お品書きも台湾風にしてみました。相方の野菜料理も雰囲気だけでも揃えたくて、無理やりではありますが台湾風にしています。

本日のお品書き

✓台湾風_豚軟骨の柔らか煮込み
✓涼拌蕃茄(りゃんばんふぁんちぇ)

まず楽しみにしていた豚軟骨の柔らか煮込みですが…調達困難ということでスペアリブに変更になりました。少量ということもあり店頭に出てもすぐ売り切れてしまうそうです。私は豚軟骨が店頭に並んでいるのを見たこともないので、お料理好きな方の、知る人ぞ知る食材なんですね。
しかしスペアリブも期待通りの美味しさでした。こちらも圧力鍋を使わず、箸で身がほぐれるほど柔らかく味がこっくりと染み込んでいて絶品でした!豚軟骨は秋冬頃の楽しみに取っておきたいと思います。

涼拌蕃茄(りゃんばんふぁんちぇ)の方は、皆さま聞きなれないなんのこっちゃという感じかと思いますが、このような台湾語があるかは分かりませんが勝手にトマトの和え物をこのように表現してみました。
「涼拌(りゃんばん)」とは台湾語で「冷たい和え物」、「蕃茄(ふぁんちぇ)」は「トマト」のことです。今回はトマトの甘酢漬けを作ったのですが、台湾語の表現が分からず批判覚悟で造語のように組み合わせてしまいました…

給食ではよく「涼拌三絲」を提供していました。「りゃんばんさんすー」と読みます。当時も、訳が分からず給食レシピのマスターに入っていたので考えもせずただただ使っていただけなのですが簡単に言うと「春雨サラダ」ということだけ理解していたつもりで提供していました。
簡単に説明すると、千切りにしたいくつかの食材(三絲)を、お酢を加えた合わせ調味料で和えた冷菜(涼拌)の中国料理のことです。涼拌三絲に用いられる食材はさまざまですが、例えば春雨、きゅうり、ロースハム、きくらげなどです。
そこで台湾語でトマトを何と言うかを調べて酢漬けとして料理名にしたという経緯でした。

メニュー名で給食として思い出されるのは、「利休焼き」って何?とか、「オランダ煮」?「空也蒸」??など、聞き馴染みのないメニュー名が時々あったことです。当時はインターネットもそこまで普及していない時代でしたので(一応携帯電話のiモードはありましたが…)パソコンを持っていなかった私は仕事の休みの日に図書館に行って料理本で名前の由来やその料理の歴史などを調べるようにしていました。
料理はイメージが大切です。メニュー名を聞いて想像がつかなければ期待も出来ません。食べたいと思えないこともあります。高齢者施設ではカタカナメニューが献立表に入っていると不評でした。各フロアの廊下の掲示板に毎週献立表を貼るのですが、それを見た利用者さんから「どんな料理?」と聞かれることもありました。ラタトゥイユやエスカベッシュなどと記載されても分からないと言われます。ラタトゥイユは「野菜のトマト煮込」、エスカベッシュは「アジの南蛮漬け」に書き換えるよう施設側から言われることもありました。ミートソースなど一般的に広く知られているものは良いのですが、聞き馴染みのある、食べ親しんできた料理を提供することが安心に繋がり楽しみにしてもらえることだと学びました。その中でちょっと聞きなれないメニュー名などはこのように丁寧に説明を入れて相手がイメージしやすく、できれば写真なども添えた上で想像を膨らませることがとても大切なんだと学びました。365日、朝昼夕の献立を考えるとどうしても似たものに偏ってしまい、「飽きた」「マンネリ」とよく指摘も受けましたが、かといってちょっと変わったメニュー名で出しても「知らない」「何それ」と拒絶に近い批判も受け、献立提供のメリハリの難しさを何度も味わってきました。
そんな中で今回はお品書きを参加される皆さんにメールで事前に配信し、説明を添えて当日を迎えて頂きました。結果、豚軟骨は残念でしたがお品書きが台湾風の仕様になっていること、昔台湾へ転勤されていた方がいらっしゃったことなど、飲みの場の会話のネタにもなり話が広がって楽しむことが出来ました。

こちらの男性の方にお料理を作って持ってきて下さったのが今回で3回目だったのですが、来月以降は一度ストップでと申し出がありました。色々あるようで、給食でのお話を先ほどしたようにいずれにしてもスペシャルメニューはたまにしか食べられないから「スペシャル」なので、数か月後の秋以降に、その頃可能な状況だったら…とお願いしました。

来月はまた野菜料理で話に花を添えて楽しんで頂ける場を作れたらと思います。
本日も最後までお付き合いくださいまして、有難うございました。